雑誌PENさんから手紙の依頼があり、社員に向けた手紙を書きました。


おつかれさまです。
皆さん、元気ですか?
私は元気ですよ。

さて、私は焦っています。
リーマンショック以降、不景気なうちに、
早く、何か、次を仕込まなくては、と。

われわれみたいな小さな会社は、
とにかく不景気な時こそがチャンスです。
コストは抑えられ、人は集まる。

Soup Stock Tokyoも社内ベンチャーもPASS THE BATONも、
不景気だったから仕込むことができました。
景気がよければ、本業を粛々とやっていればいいのだから。

売るのは大変だけれども、売るのは景気が良くたって、
いつだって大変です。
むしろ不景気のほうが、消費が丁寧になって、
ちゃんと耳を傾けてくれる。

世の中、困っていることがあって、
その問題解決ができれば、それが価値です。
今、世の中困っていることだらけ。
悩みが価値に転換するキラめく瞬間が沢山眠っています。

復興とかじゃなくても、自分の周辺のことや興味あることで良い。
意義があって、だってそれが実現したら自分も世の中も嬉しいじゃないですか!
っていうもの。

自分も皆も不安なとき、そこで一歩踏み出す勇気が、
それが価値っていうんだと思います。

未来のことは神さまにしか分からない。
だから、誰でも新しいことをやるのは不安です。
だから、やった人に情報も人も信頼も集まってくるんです。

何か、やりたくてやるべきことが見つかるといいですね。
見つかれさえすれば、後はやればいいのだから。

ちゃんと良いと思った行動は、いつでも大変だけど、
あとで神さまがオマケをつけてくれることを、私は知っていますよ。

あ、これって、人ごとじゃなくて、誰かがやらなきゃ始まらない。
早く、誰か、不景気なうちに。
早く、誰か、皆が不安なうちに。
早く、誰か、はらを決めておくれ。

いっちょう、皆でやりきろう。

スマイルズ 遠山 正道

誰か、へ。

※内容、表現、肩書、各種名称は、公開当時のものをそのまま掲載しています。

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