火星の月とスマイルズ


先日、「ちゃんちー(※私です)の会社って、広報の仕事もお願いできるの?」
と、大学時代の友人から、突然連絡が来ました。

その友人は、物理学を学んだのち、民間企業に入り、「女性宇宙飛行士の身長制限が緩和されたこと」がきっかけでJAXAに興味を持ち、そのまま転職をした、という変わった経歴を持っています。
JAXAの仕事でスマイルズができることはあるのだろうか?という不安を抱きつつ、とてもアグレッシブで、面白い働き方をしている彼女の力になりたいと、広報チームと話を聞きにいきました。

今回彼女が協力依頼をしてくれたのは、「火星衛星探査計画MMX」のことでした。
MMXは、世界で初めて火星衛星からサンプルを採取し地球に帰ってくる、というJAXA主導の壮大なミッションで、そのサンプルによって、火星生命の痕跡や、惑星形成の謎が解けるかもしれない、という大きな夢を抱いた探査計画だという話を聞きました。
(プロジェクトが始まったのはなんと10年前!)

そんな壮大な話を聞いている時、つまりオリエンの時、なぜだか僕は涙が出そうでした。
その涙は、その友人が話す、良いものを知ってもらいたいという言葉の誠実さからかもしれないし、惑星の起源という壮大なスケールの話に圧倒された感動だったかもしれないし、はたまた、そんな夢のある国単位の挑戦に、本気で取り組んでいる方々への尊敬だったかもしれません。

ただ、話を聞いて思ったのは、この衝撃を受けた言葉にできない感情と、実直な方が本気で取り組んでいる挑戦を、そのままいろんな人と共有したくなったということでした。
この感情や思いを、コミュニケーションして繋げてパスする人を増やしていくことは、いつも共感やN=1をベースに仕事をしているスマイルズの他の仕事とも共通していることで、そこが私たちができることなんじゃないかと、そう思いました。

そんなきっかけで始まったプロジェクトは、打ち上げまでのタイムラインを整理し、MMXのコミュニケーションがどうあるべきかをプロットし、プロジェクト広報における様々な企画・実装から、スマイルズは関わりはじめています。

2026年度に出発し、世界初の挑戦をして5年かけて帰ってくるMMXに、自分の願いを託す人もいれば、実直に応援する人もいていい。
空を超えて宇宙に思いを馳せて、MMXに愛着を持って「いってらっしゃい👍」とサムズアップする人が増えるよう、「#グッドラックMMX」と名付けて、まずは応援メッセージを集める企画がスタートしました。
ぜひ、皆様からのメッセージもお待ちしております。

デザイナー 野口 千紘

※内容、表現、肩書、各種名称は、公開当時のものをそのまま掲載しています。