スマイルズ新卒ズ 働き方の実録(リアリティー)
Vol.2「タイトル イズ ボーダーレス ―行動は肩書きを変える」
突然ですが実は私、デザイナー採用を受けてPM(プロジェクトマネージャー)で入社しました。というのも、24新卒カイワイ採用は総合職ではなく、デザイナー/PMで採用の肩書きが分かれていたんです。
ヨクバリ転じてPMに。
入社前は美術大学で空間デザインを学んでいました。就職活動に差し掛かった当時、空間設計だけの職務に絞ることへ若干のモヤモヤを感じていた私は、偶然にも食べていたスープストックトーキョーを検索したことにより、スマイルズに辿り着きます。パッと目に飛び込んだ「なんでもやる」という単語で、直感的に応募を決意。当たり前のようにデザイナー採用を選択しました。しかし面接では、一般的なデザイナー採用とは違い、ポートフォリオ(制作物)についてはほぼ聞かれず、ただひたすら自分の好きなこと、興味があること、やりたいことを聞かれるだけ。私は「空間デザインもしたいけど、企画もやりたい。決まったことだけではやりたくない。」などのヨクバリな思いを伝えつつ、あとは大好きな塩辛やお酒の話で面接を終え、正直これで何が分かるんだろうと思っていました。
その後、無事に採用が決まるのですが、入社初日に手渡された名刺には「PM(プロジェクトマネージャー)」の文字が。肩書きがデザイナーではないことに多少の動揺を覚えつつも、入社前に社長の野崎さんからかけられた「デザイナーというかね。なんでもやった方がいいよね。」という言葉が頭をよぎりました。「なんでもやりたい」から肩書きなんて関係ないのだと。
なんでもやる≠なんでもできる
スマイルズの”大体なんでもやる”は文字通り。「PMだから」なんて枠には捉われず、本当に肩書き関係なしの“なんでもシゴト”に挑戦してきたと実感しています。そんな新卒一年目で取り組んできたシゴトをご紹介します。
・クリエイティブ塾で年間100個以上のアイデア出し。
・大手企業のコンセプト開発案件で、ぶっ飛び企画の大量資料作成。
・クライアントの展示空間の一部にこだわり、何日間も手作業でひたすら糸張り。
・アフターケアの嵐。何度も現場へ出向き、微是正作業。
・ワークショップで使用する全長2m模型の作成。
・パスザバトンマーケット(略:PTBM)でオリジナル商品販売など、ガッツリ接客。
・PTBMのSNSコンテンツの設計。画像、テキスト作成から投稿まで。
・「動きが素早いから」という理由で撮影助手。撮影備品ももちろん勿論手作り。
・「身長が小さい人を探していたから」という理由で撮影モデルに抜擢。
・入っていない案件でも設営お手伝いとして荷物運びや梱包作業を多数。
・VMD選定でカタログと睨めっこ。サンプルを取り寄せては返送の作業。
・アプリケーションを手に入れ、図面シゴトを拾いにかかる。
・木屑と糊だらけになりながら、巨大模型の展示ゲーム作成。
etc…
入社前は「なんでもやる、やりたい」と言っていたものの、決まった仕事をしないスマイルズの案件では、やったことない、わからない、できないコトだらけ・・・。ただ、”できない”なりにも我武者羅に、先輩の手を借りながら、時に尻拭いもしてもらいながら全力投球。なんでもできる訳じゃなくても、なんでもやるんだと体感しました。
それでも、“好き”は誤魔化せない。
様々な案件をしていく中でも、やはり”好き”は誤魔化せず。どうしても空間の案件に関わりたかった私は、空間の先輩にひたすらくっ付き、周囲に「空間が作りたい」と言い続け、どこかで自分のデザインした空間できる案件を虎視眈々と狙っていました。そこからは、什器をプロットするレイアウトの業務や、設計する前段階の図面を引くなど、徐々に空間デザインの領域を担うようになり、ついに二年目からの業務は空間デザインへシフトしていきます。
空間デザインに軸を置いてからは・・・といっても業務の根本はそれほど大きな変化はないんです。デザイン前のリサーチ、クライアントへの提案資料の作成。スケジュールを立てつつ、社内外の各所へ連絡と調整。コストを考えて手作業で設営したり、空間に人を集めるためPR戦略も立て、やっと完成した空間では接客も。
PMから空間デザインへ、最初はぐるりと回り道をしたように感じていましたが、振り返ると一年目でやってきたことは確実に活きていました。意識と作業の変化はありながらも、プロセスとゴールは大きく変わらずに。
そして、デザイン以外の案件シゴトも、今までと変わらずに取り組んでいます。
肩書きなんて自分次第。
今までの話は、私に限った話ではなく。勿論スマイルズでは、デザイナーもデザインだけしているわけではないんです。そのためプロジェクトによってはPM不在で進行なんてことも日常茶飯事。そんな時はPMシゴトをデザイナーがやらなければいけない。否、PMなんてものは関係なく、”なんでもやることが当たり前”なのがスマイルズなんですよね。
結局のところ、スマイルズの肩書きはあるようでないのだと、私は思っています。肩書きも関係ないから、決まったシゴトなんてものはないのです。「やりたい、やるべき」シゴトを創ったり、拾ったり、取りに行ったり。肩書きなんてものは自分の行動次第ということですね。
おまけ ースマイルズの肩書きを超えたシゴトたちー
他のメンバーを見ていても「肩書きって関係ないんだな」と感じることばかり。そんなメンバー全員が聞いて大きく頷くであろう、ちょっと変わったスマイルズのあるあるシゴトパターンを少しご紹介します。
①シゴトは助け合いと支え合い。
>アッセンブリ作業や、搬出入の作業などの人手が欲しいシゴトはオフィスにいるメンバーがみんなでお手伝い。入っていない案件だろうとジブンゴトの精神で助け合います。
②接客は十八番シゴト。
>イベントへの出展、店舗運営などでは、思いや商品のことを伝えるまでがしたい。それだけでなく、喜んでいる姿や楽しんでいる姿がただ見たい気持ちからも、接客まで自分たちで行います。
③一瞬の助っ人。
>プロジェクトにアサインされずとも、「⚪︎⚪︎さんはこれ得意だよ」「⚪︎⚪︎さんと言ったらこれ」という口コミから一瞬だけのお手伝いが発生することがあります。意見を求められたり、力持ちだからと運び仕事を頼まれたり。「私といえば」を伝えておけば年齢関わらず、頼りにしてもらえます。
④とりあえずクリ塾。
>「アイデアが足らない!」と切羽詰まっている時でなくとも、「なんかもうちょっと面白い案集めておきたいな」と、ちょっと物足りない感覚でクリエイティブ塾が発動されることも。あらゆる視点からのアイデアが何かのヒントになったり、掛け合わされて採用されたり。自分がアサインされていない案件でも、間接的に関われる。
⑤手シゴト命。
>何より「無駄遣いしない」の精神。ショップカードなどの大量カット作業や模型作成など、安い材料を探すところから完成までを手作業で行うことがかなり多くあります。スマイルズの”5感”と呼ばれる価値観の一つ「低投資高感度」は結局、案件を進める際の軸になりがちですね。
⑥リサーチは足で稼ぐ。
>プレイスメイキングなど”場”が絡むリサーチは、フィールドリサーチを重視。現地調査や国内外のリサーチ出張に加えて、プライベートで旅行に行っても学びとして様々な”場”に足を運びます。旅行好きも多いため、「おすすめの場所教えて!」と発信すると回れない量のリンクが集まります。
⑦記録からKVまで。PM兼カメラマンがシュツドウ。
>イベントやワークショップの記録写真、商品などのKV撮影、空間設計の竣工撮影など。撮影といったらツーカーで伝わる社内カメラマンにお願いすることばかりです。ちなみに撮影時は、オフィスビル3Fの大きな部屋がスタジオに変わります。
⑧撮影モデルは社内で手配。
>手タレなどの部位を用いる撮影では、「この人の手が良い!」があったり、時にはご機嫌ネイルがアクセントになるときも。そして勿論、全身モデルもトンマナに合う、様々なビジュアルのメンバーから人選します。しかし、マスを意識した撮影をするときは逆にスマイルズ内でのモデル探しが難航しがちです。笑
⑨お得意の飲食関係ドントコイ。
>スマイルズにはフード/スイーツのプロが在籍しますが、商品開発だけでなく、店頭での接客指導からPMまでなんでもやります。そして、他にもプロ並みな食の感度ピカイチメンバーも多数所属。例えば社内バーテンダーはどこでも美味しいお酒とDJで賑わいを生んでくれます。
⑩ヒッサツ運び人担当
>大きな荷物を運ぶ際は、やっぱり運搬代がもったいない。ということで、大きな車をお持ちのメンバーが自家用なのに社用車並みの稼働率で運搬をお手伝いしてくれたり。本当にいつも頭が上がりません。
やはり肩書きに捉われず”なんでもやる”のキモチが大事ですね。
PROFILE
髙橋楓子(たかはしふうこ)
株式会社スマイルズ プロジェクトマネージャー
13年間続けた競技チアダンスでチアスピリット(元気・笑顔・応援)を培い、高校では全国優勝を経験。一方で幼少期から旅行で各地を訪れ、空間の可能性を肌で感じることで次第に空間デザインの道を志し、大学進学のタイミングで体育会系から美術系に大転向。女子美術大学では制限を持たない作品創りをポリシーに、建築や商空間をはじめとする空間設計を学ぶ。自分の本来持ち合わせる感覚がスマイルズに化学反応を起こすことを期待して2024年入社。好きな言葉は「無知の知」。デニムとワインと塩辛いものが大の好物。